一人暮らし認知症高齢者の身体的、精神的症状の安定化を図る訪問看護師の働きかけ 大阪府立大学地域保健学域看護学類 松下由美子(2016. 大阪府立大学看護学雑誌)
【概要】
本稿は、訪問看護師が行った一人暮らし認知症高齢者への身体的、精神的症状の安定化を図る働きかけについて記述した。一人暮らし認知症高齢者に携わった経験のある17名の訪問看護師にインタビューを行い分析した。結果。看護師は【日頃の関わりで養われる観察眼で、この人特有に現れる病状変化の兆候見抜く】ようにし、その身体的状況に応じて【必要な医療を確実に整備して、慢性疾患の悪化を予防、改善し、この人なりの体調を維持する】よう働きかけて、一人暮らし認知症高齢者の慢性疾患に対する病状管理を意図的に行っていた。さらに看護師が、一人暮らし認知症高齢者が守り続けてきた生活空間や習慣を尊重し【一人でも自宅で落ち着いて過ごせるよう整える】ことは、慢性疾患に対する医療的管理を行うことに加えて、一人暮らし認知症高齢者の身体的、精神的症状の安定化をより推し進める大切な働きかけとなっていた。
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