認知症の方の思い

③ 詩 あなたへ

投稿日:2022年2月23日 更新日:

あなたへ

おーい、誰かー。
暗い闇の中、
わたしはどこにいるのだろう? ここはどこ? いま何時なの?
そこで怖い眼をして わたしを見ているのは誰なの?

どうしてそんな大きな声で私をしかるの?
そんなに強く手を引かないで、
わたしの行く道をふさがないで、
こんなところに閉じ込めないで・・・。

怖いよ、助けて。
どこへ行けばいいの? 何をすればいいの?

わたしにはわからない。ここがどこで、あなたがだれなのかも・・・。

ああ、手が暖かくなってきた。
誰かがわたしの手をやさしくにぎり、ほほえんでいる。
わたしにゆっくりとやさしく語りかけてくる。

肩の力がとれ、暖かいひざしに包まれたように、
やわらかな気持ちになる。
まるで心が生き返るかのように。

あなたがそばにいると、わたしは楽になり安心できる。
わたしの行く道にただよりそっている あなた。
あなたの名前も、この場所も、何もわからなくなったけれど、
わたしを大事に思ってくれていることだけはわかります。

わたしには何も残っていないように見えるかもしれないけれど、
怒りや悲しみもあり、何よりも
あなたと喜びを感じ合いたいと思っています。

いつだって、心はいきているのだから。

出展 認知症ケア研究会 著
「いつだって心は生きている 大切なものをみつけよう」
発行元 中央法規
定価 1,260円(税込)
発行 2006年10月20日

-認知症の方の思い

関連記事

① 本人アピール

会報誌 平成18年12月号掲載 「認知症本人の声を聴いてみよう」      ~ どんな思いで暮らしているか ~  10月21日の「もりフォーラム」で認知症介護・研修東京センターの永田久美子さんは「青空 …

② 口述筆記

口述筆記  会報誌「サンドリーム」に掲載されました。 会報誌 平成20年4月号掲載 口述 O.Y   筆記 野村美代子 平成19年8月1日  私の不安 私は、96歳のお婆さんです。  夫や親もきょうだ …

④ 目を開けて、もっと私を見て

この詩は、イギリス・ヨークシャーのアシュルディー病院の老人病棟で一人の老婦人が亡くなり、彼女の持ち物を調べていた看護師さんが見つけたものです。 彼女は重い認知症でした。 『目を開けて、もっと私を見て』 …

最上部のすきま

活動カレンダー

交流会日程のご案内

つどい日程のご案内

出前講座のご案内

北九州市からの委託事業
  • 認知症・介護家族コールセンター
  • 認知症ご本人交流会
  • 認知症・若年性認知症介護家族交流会

入会のご案内

家族の会公式LINEです。LINEからお問合せ・ご相談も可能です。
友だち追加

外部リンク