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2007年8月29日(平成19年)西日本新聞

投稿日:2007年8月29日 更新日:

支援要請講座に70人 市長も聴講、参加呼び掛け

認知症の症状や介護者の精神的苦痛を理解し、手助けをする支援者を育てる「認知症サポーター養成講座」が28日、八幡西区穴生の市立年長者研修大学校「穴生学舎」で開かれた。70人の参加者とともに、今回初めて北橋健治市長も聴講。北橋市長は「多くの人にサポーターになってほしい」と、市内各地で開かれる講座への参加を呼び掛けていた。

講座は、厚生労働省の指導で、全国の各自治体で開かれ、同市では昨年10月スタート。参加者は症状や介護者の精神的苦痛について学び、その上で、患者の見守りや介護家族の支援活動への協力が期待されている。市保健福祉局によると2002年に約1万5千人だった市内の認知症高齢者数は、06年には約2万5千人と急増。「サポーターの育成は急務」という。

講座では、認知症家族の交流会を開く市民団体「老いを支える北九州家族の会」の高田芳信代表が講演。認知症の妻を介護した体験を織り交ぜながら、病気の症状や対処法を語り、「患者と家族を追い詰めないために、周囲の力添えは本当に必要です」と訴えた。

最後に参加者全員がサポーターの認定証とオレンジの腕輪を受け取り、北橋市長は「日本一、サポーターの多い街にしたい。患者と家族が幸せに暮らせるよう、行政としてもシステムづくりに取り組む」と話していた。

「写真:認知症サポーターの証であるオレンジの腕輪を、高田会長より受け取る北九州市の北橋健治市長」

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